Azure仮想マシン(クラシック)のグローバルIPを固定にする方法です。
ローカルのIPアドレスではなくて、グローバルIPです。
自宅のネットで言うと、ルーターの外側からみた場合のIPアドレスのことです。
こちらにアクセスすると、
左上に表示される値のことです。
ヤフーショッピングの注文APIを使用するときなど、
固定IPからのアクセスが必須になります。
そのような場合、自宅のネット回線で固定IPを契約することもできますが、
固定IPのサービスそのものを提供していないプロバイダも存在します。
(ちなみに、僕の自宅のネット回線はそうでした。)
ということで、Microsoft Azureの仮想マシンに固定IPアドレスを割り当てる方法に関して、
調べてみました。
Microsoft Azureの仮想マシンに固定IPアドレスを割り当てる手順
Microsoft Azureの仮想マシンに固定IPアドレスを割り当てる手順は
以下のようになります。
2.PowershellでAzureにログイン
3.固定IPを取得
4.取得した固定IPを確認
5.仮想マシンにIPアドレスを割り当てる
以前は、仮想マシンを作成するときにしか、
固定IPを割り当てることができなかったそうですが、
現在は、後から割り当てることができます。
今回、説明する手順では、事前に仮想マシンを作成しておいてから、
固定IPを割りあてる方法になります。
1.Azure Powershellをインストール
Azure仮想マシンに固定IPを割り当てる方法を調べていて、
まず、最初につまずくのがPowershellって何?ってことです。
Windows7の場合、「プログラムとファイルの検索」に、
「Powershell」と入力すると、
Windows Powershellが見つかるので、
「ああ、これのことか」と思って起動してはじめて見ると、
次の手順でつまずきます。
具体的には、次の手順で、PowershellでAzureにログインしようとすると、
次の画像のように
「用語’add-azureaccount’は、コマンドレット、関数、スクリプト ファイル、または操作可能なプログラムの名前として認識されません。名前が正しく記述されていることを確認し、パスが含まれている場合はそのパスが正しいことを確認してから、再施工してください。...」
というエラーが発生します。
Windows PowershellでMicrosoft Azureに接続するためには、
「Azure Powershell」をインストールする必要があります。
2.PowershellでAzureにログイン
「Azure Powershell」をインストールしたら、
「Windows Powershell」を起動します。
そして、add-azureaccountと入力し、Enterキーを押します。
うまくいくと、Microsoft Azureにサインインするダイアログが表示されます。
サインインに成功すると、Powershellの画面にサインインしているアカウントのメールアドレスが表示されます。
3.固定IPを取得
次は、仮想マシンに割り当てるための固定IPを取得します。
コマンドは以下のようになります。
New-AzureReservedIP -ReservedIPName "[固定IPの名前]" -Label "[ラベル名]" -Location "[仮想マシンのロケーション]"
ラベル名は今回は重要ではありません。
例えば、
固定IPの名前 ip0001
ラベル名 label0001
仮想マシンのロケーション Japan East
とした場合、コマンドは以下のようになります。
New-AzureReservedIP -ReservedIPName "ip0001" -Label "label0001" -Location "Japan East"
成功すると、OperationStatus Succeed となります。
仮想マシンのロケーションを間違えると、仮想マシンにIPアドレスを割り当てることができないので、
注意してください。
Japan Eastは、仮想マシンが東日本にある場合を想定しています。
間違えてしまった場合は、以下のコマンドで削除することができます。
Remove-AzureReservedIP -ReservedIPName "[固定IPの名前]"
確認 Are you sure you want to remove the ReservedIP from your subscription?
とメッセージがでるので、
Yと入力し、Enterキーを押します。
4.取得した固定IPを確認
取得した固定IPを確認するコマンドは、
Get-AzureReservedIPです。
Service、DeploymentName、VirtualIPNameは、
仮想マシンのIPアドレスを割り当てた後で、Get-AzureReservedIPコマンドを使った時に表示されます。
Addressが取得したIPアドレスです。
5.仮想マシンにIPアドレスを割り当てる
仮想マシンにIPアドレスを割り当てるコマンドは、
Set-AzureReservedIPAssociation -ReservedIPName "[固定IPの名前]" -ServiceName "[仮想マシンの名前]"
です。
以上で、Azure 仮想マシン(Virtual Machine)に固定IPアドレスを割り当てることができました。
リモートデスクトップで仮想マシンに接続して、
グローバルIPを確認すると取得したIPアドレスになっています。
一度設定してしまえば、仮想マシンを再起動しても、同じIPアドレスが割り当てられています。
仮想マシンを使用しない時は、シャットダウンしておくと良いです。
シャットダウンは、Microsoft Azureのポータルから行わないと、料金が課金され続ける場合があるので、
注意してください。
また、日本の場合、仮想マシンの料金は、こちらの料金の2倍くらいになります。
現在、D1を使用しています。
1時間あたり、0.077ドル(8円くらい)と書いてありますが、
実際には17円くらいかかっています。
理由はよくわかりませんが、日本は料金が違うようです。
僕の管理画面では、
18.48時間稼働させて、317円となっています。
30日可動で、12350円です。
~ $57/月と書いてあるので、月に7千円くらいだと思っていたら、全然違いました。
また、予約済み IP(今回取得したIPアドレス)は、仮想マシンに割り当てているときは無料ですが、
割り当てられていない時間は1時間3~4円くらい課金されます。
現在、165時間で61円になっているので、計算すると一ヶ月に266円かかるようです。
もう一点注意点というか追加情報ですが、仮想マシンのMACアドレスは再起動すると変わります。
Virtual Machinesの場合
仮想マシン(クラシック)は上記の説明通りですが、
Virtual Machinesは管理ポータルから簡単に固定IPにすることができます。
パブリックIPアドレスから、該当するものを選んで、
静的に設定するだけです。
予約済IPアドレスを設定する必要はありません。