ChatGPT 5.2で「Aって何?」と聞いただけで、これまで10回やり取りした内容を1から全部出力し直される……。そんな「リピート地獄」にハマっていませんか?
これはGPT-5.2が会話の整合性を保とうとしすぎるあまり、「過去の回答をすべて再出力するのが正解」と勘違いしているバグです。毎回「前置きはいらない」と指示するのは面倒ですよね。
そこで今回は、有料プランの**「カスタム指示(Custom Instructions)」**に仕込むだけで、このお節介な挙動を根本からカットする最強のプロンプトを公開します。
目次
1. 「カスタム指示」で恒久的に対策するメリット
「カスタム指示」にルールを書いておけば、新しいチャットを開くたびに同じ指示を打つ必要がなくなります。
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無駄な待機時間の解消: 過去ログの再読(リピート)を待たずに、即座に答えに辿り着けます。
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トークンの節約: 出力文字数を最小限に抑え、利用制限を効率的に使えます。
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集中力の維持: 画面を埋め尽くす「既知の情報」を排除し、最新の知見だけをチェックできます。
2. 【コピペ用】カスタム指示に入れるべきプロンプト例
設定画面の「ChatGPTにどのように応答してほしいですか?」の欄に、以下のプロンプトを貼り付けてください。
パターンA:【効率最優先】最短距離で答えが欲しい人向け
設定プロンプト:
回答の冒頭で過去のやり取りを要約したり、これまでの回答を再出力(リピート)したりすることを厳禁します。
挨拶や前置き、過去の経緯の説明は一切不要です。
常に、最新の問いに対する「直接的な回答」のみを、出力の1行目から記述してください。
パターンB:【エンジニア・研究者向け】文脈は考慮しつつ無駄を省きたい人向け
設定プロンプト: 過去の会話コンテキストは内部的に保持し、推論にのみ使用してください。出力テキストに過去の回答内容を再度含める必要はありません。重複する情報の再出力はシステムエラーとみなし、最新の質問への回答のみを簡潔に提示してください。
3. なぜ「1行目から」という指示が必要なのか?
GPT-5.2は高度な推論を行うため、「〜しないで」という禁止命令だけでは、内部で「どうやって回答を始めようか」と迷いが生じ、結果的にバグが再発しやすくなります。 **「1行目から答えを書け」**と肯定的な行動を指定することで、AIに余計なことを考える(振り返る)隙を与えないのが、この回避術の肝です。
4. それでもリピートが発生した時の「現場の知恵」
スレッドが極端に長くなると、カスタム指示を無視してリピートが始まることがあります。その際は、以下の手順で「仕切り直し」をしてください。
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「/stop 1行目から答えろ」と一喝する そのターンの冒頭で強制的に出力をリセットさせます。
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これまでの結論だけをコピーして「New Chat」へ 5.2は一度「リピート癖」がつくとそのスレッドを修正するのは困難です。潔く新しいチャットを開き、過去の重要ポイントだけを1行で伝えて再開するのが、結果的に最も早いです。
まとめ
GPT-5.2は驚異的な知能を持ちますが、時として「覚えすぎて整理がつかない」状態になります。「Aって何?」というシンプルな問いに、1から10までおさらいを始めたら、それはAIの暴走のサイン。
カスタム指示を賢く設定して、あなたのChatGPTを「空気の読める最速のアシスタント」へと調教しましょう!