OSをインストールするたびに、
インストールUSBが増えていませんか?
そして、「このPCでは起動しなかったから、USBを作り直す」
という経験が何度もあるのではないでしょうか。
ISOファイルは同じなのに、PCが変わるたびにうまくいったり、いかなかったりする。
そのたびにUSBを焼き直し、気づけばインストールUSBが何本も増えている。
たった1本のUSBでこの問題を解決する方法を解説します。
目次
OSをインストールするとき、まず何を使いますか?
OSをインストールしようと思ったとき、まず何を使うでしょうか。
多くの方が真っ先に思い浮かべるのは Rufus だと思います。
Rufusは定番中の定番で、WindowsでもLinuxでも、ISOファイルからインストールUSBを作成できる便利なツールです。
特にWindows環境では、「とりあえずRufus」という方も多いのではないでしょうか。
一方で、Rufus以外にもこれまでさまざまなツールが使われてきました。
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Windows環境では ImageBurn や UNetbootin
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Linux環境では ddコマンド や Startup Disk Creator
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最近では balenaEtcher を使っている方もいます
使うツールや時代、OSは違っても、やっていることはほぼ共通しています。
それは、
ISOファイルをUSBメモリに書き込み、起動可能な状態にする
という作業です。
つまり、どのツールを使っていても本質は同じで、
「ISOをUSBに焼く」
という方法が、長い間ごく当たり前の選択肢でした。
気づいたら増えていく「インストールUSB」
ところが、OSインストールを何度か行っていると、次のような状況に心当たりが出てきます。
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Linux用のインストールUSB
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Windows用のインストールUSB
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UEFI用
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BIOS用
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このPC専用、あのPC専用
インストールUSBが次々と増えていき、
ラベルを書いて管理していても、時間が経つと「どれが何用だったか分からない」状態になります。
これは個人利用だけでなく、情シス業務やサーバ管理の現場でもよく見られる問題です。
OSインストールUSB量産問題は、多くの人が無意識に抱えている悩みと言えます。
なぜインストールに失敗し、USBを作り直すことになるのでしょうか
さらに厄介なのが、インストールそのものがうまくいかないケースです。
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同じISOファイルなのに、別のPCでは起動しない
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ブートメニューにUSBが表示されない
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インストーラが途中で止まってしまう
このような場合、多くの方はOSやPC本体を疑います。
しかし、実際の原因はもっと手前にあることが少なくありません。
RufusでUSBを作成する際には、次のような選択を行っています。
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GPT / MBR
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UEFI / BIOS
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ファイルシステム(FAT32 / NTFS)
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Secure Bootへの対応
これらは USB作成時点で固定される前提条件 です。
USBは「特定の条件に合わせた状態」で完成してしまいます。
その結果として、
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別のPCで使う
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条件が合わない
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インストールに失敗する
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設定を変えてUSBを作り直す
という流れが発生します。
Rufusが悪いわけではありません
ここで誤解してほしくないのは、Rufus自体が悪いわけではないという点です。
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単発でOSをインストールしたい場合
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配布用のインストールUSBを作る場合
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使用するPCの条件が分かっている場合
このような用途では、Rufusは今でも非常に優秀なツールです。
ただし構造的に、Rufusは
「ISOをUSBに最適化して固定するツール」
であるため、USBが使い回しにくくなるのは避けられません。
量産と再作成が発生する構造
ここまで整理すると、問題の本質が見えてきます。
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PCごとに条件が異なる
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USBは作成時の条件で固定される
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条件が合わなければ再作成する
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その結果、USBが増えていく
これは操作ミスや知識不足ではなく、
運用そのものが量産と再作成を前提にしていることが原因です。
発想を変える:USBは本当に「焼く」ものですか?
では、この問題をどうすれば解決できるのでしょうか。
答えはシンプルです。
「USBにOSを焼く」という前提をやめることです。
USBをOSの入れ物として使うのではなく、
起動の入口として使うという考え方に切り替えます。
解決策:Ventoyによる「焼かない」OSインストール
ここで紹介したい解決策が Ventoy です。
Ventoyは、従来の「ISOをUSBに焼く」という方法とは発想がまったく異なります。
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USBに一度だけVentoyをインストールします
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OSはISOファイルのままUSBメモリにコピーします
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起動時にISOファイルを選択してブートします
ISOファイルは一切加工されません。
USBメモリは 起動処理だけを担当 します。
なぜこれで問題が解決するのでしょうか
Ventoyを使うことで、USB側が次の違いを吸収します。
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GPT / MBR の両対応
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UEFI / BIOS の両対応
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Secure Boot対応(初回のみ設定が必要)
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複数ISOの同時利用
その結果、
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インストールUSBを何本も作る必要がなくなります
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失敗するたびにUSBを作り直す必要がなくなります
1本のUSBに、LinuxやWindows、Server用途、検証用ISOなどをまとめて管理できます。
それでも解決しないケースもあります
もちろん、すべての問題が解決するわけではありません。
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OS自体が古すぎる場合
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ハードウェアがOSに対応していない場合
このようなケースでは、USBの作り方を変えても解決しません。
ただし、これはRufusを使っていても同じです。
重要なのは、
USBを作り直せば解決する問題と、そうでない問題を切り分けられるようになることです。
Ventoyで使うUSBは、どんなものを選べばいいのか
Ventoyを使えばインストールUSBを1本に集約できます。
では、その「1本」に使うUSBは、どんなものを選ぶのが良いのでしょうか。
結論から言うと、特殊なUSBを選ぶ必要はありません。
ただし、用途を考えるといくつか押さえておきたいポイントがあります。
容量は「大きめ」を選んでおく
Ventoyでは、USBの中にISOファイルをそのまま保存します。
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Linux ISO:2〜5GB程度
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Windows ISO:5〜7GB程度
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Rescue系や検証用ISOも追加していく
この運用を考えると、
64GBは最低ライン、128GB以上がおすすめです
KIOXIA(キオクシア)【日本製】USBフラッシュメモリ 128GB
余裕をもって使いたいなら、
256GBクラスを選んでおくと後悔しません。
「余った容量は無駄になるのでは?」と思うかもしれませんが、
Ventoy USBはインストール用途以外にも普通のUSBストレージとして使えます。