Windows 10でフリーソフトや非公開アプリをダウンロードして実行しようとした際に、「Windows Defender SmartScreen は認識されないアプリの起動を停止しました。このアプリを実行すると、PC に問題が起こる可能性があります。」という警告メッセージが表示されることがあります。
これはMicrosoftのセキュリティ機能「SmartScreen」によるもので、未知のアプリケーションからユーザーを保護する目的で導入されています。この記事では、この警告の意味と安全にアプリを実行する方法、警告を避けるための注意点について詳しく解説します。
目次
SmartScreen警告の背景と目的
SmartScreenは、マルウェアやフィッシングなどのリスクからユーザーを守るためのセキュリティ機能です。Microsoftのデータベースに登録されていない、または署名のないアプリケーションを実行しようとすると、自動的に警告が表示されます。これにより、怪しいファイルの誤実行を防ぐことができます。
「Windows Defender SmartScreen は認識されないアプリの起動を停止しました。このアプリを実行すると、PC に問題が起こる可能性があります。」の対処法
SmartScreenの警告が表示されると、「実行しない」というボタンしか見当たらず、アプリを起動できないように見えますが、以下の手順で実行することが可能です。
警告画面で「詳細情報」をクリックします。
表示された追加情報の中に「実行」ボタンが現れます。
これをクリックすることで、アプリを自己責任で実行できます。
再ダウンロードやコピー時の挙動について
同じアプリでも、次のような状況では再度警告が表示されることがあります:
- ファイルを再ダウンロードした場合
- 別のフォルダにコピー・移動した場合
これは、SmartScreenがファイルの発信元やハッシュ値の変化を検出して、異なるファイルとして認識するためです。
一方、同じフォルダで繰り返し起動する場合は、一度許可すれば以降は警告が表示されなくなることもあります。
安全性を確保するためのポイント
アプリを実行する前に、次のようなチェックを行うと安全性を高めることができます。
- 公式サイトまたは信頼できる配布元からダウンロードしたかを確認
- ウイルス対策ソフトでスキャン
- デジタル署名の有無をチェック
SmartScreenの無効化手順(個人向け)
SmartScreenを無効にすることで警告を表示させないようにすることも可能ですが、セキュリティリスクを伴います。
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows セキュリティ」→「アプリとブラウザーコントロール」を開きます。
- 「SmartScreen for Microsoft Edge」や「SmartScreen for Windows ストア アプリ」などのオプションで「警告を表示しない」または「オフ」に設定します。
※この操作はあくまで自己責任で行い、信頼できるアプリ以外では行わないよう注意が必要です。
企業利用におけるSmartScreenの管理方法
企業や組織で複数のPCを管理している場合、グループポリシー(GPO)やMicrosoft Endpoint Manager(Intune)を使ってSmartScreenの設定を一括管理することが可能です。
- グループポリシーエディターで「Computer Configuration」→「Administrative Templates」→「Windows Components」→「File Explorer」→「Configure Windows Defender SmartScreen」を開く
- 「有効」にして、SmartScreenを有効または無効に設定可能
これにより、従業員が誤って危険なアプリを実行するのを防ぎつつ、業務で必要なアプリは許可するような柔軟な管理が実現できます。
よくある質問(FAQ)
Q: SmartScreenの警告は無効にできますか?
A: グループポリシーや設定画面から無効にすることは可能ですが、セキュリティ上推奨されません。特定のアプリのみを許可する設定にとどめるのが賢明です。
Q: 警告を無視して実行しても大丈夫ですか?
A: ファイルの信頼性が確認できている場合のみ実行してください。不明なソースからのファイルは絶対に避けるべきです。
まとめ
SmartScreenは、PCを保護する重要な機能です。しかし、信頼できるアプリがブロックされることもあり、使い方を知っておくと便利です。本記事の手順に従えば、安全にアプリを実行することが可能です。ただし、常に自己責任で行動することを忘れずに、安全第一で作業を進めましょう。